海外調達に対する実務上の課題
「続・インド人がやった方が儲かることは、インド人にやらせればいいじゃん。」というタイトルはトートロジーだったり。*1
それはともかく中身はそんなことは言っていないので、実務上の課題点(というか心配事)を取り合えず列挙。すべてに賛同しているわけではないので、よろしくお願いいたします。
- 海外調達の経験がない。
- 発注先を知らない。
- 契約条件を知らない。
- どこまで作ればいいか、どこから作ってくれるのかわからない。
- 契約書が読めない ←実は多いような気がしてならない。
- 調査コストが掛かる。
- コミュニケーションコストが掛かる。
- 対面での打合せコストが掛かる。
- 仕様書を書かなければならない。
- 自分でやればそのコストは掛からない。リスクもない。
- 設計上の不具合吸収にコストが掛かる。
- 設計←→実装の小さいサイクルが回せない。
- 日本語対応
- 書類上
- 仕様上
- 技術流出の恐れ
- 法的、契約的テクニックがわからない。
- 自社の技術の空洞化。
- プログラム技術のない詳細設計は使い物にならない。
- 詳細設計技術のない基本設計は使い物にならない。
- 全般に対する技術的知識がないマネージャは使い物にならない。
- プログラム技術のない詳細設計は使い物にならない。
- それほどの技術って持ってるのかなぁ…。
- 必要がない。
プログラム製造環境の向上により、コーディングシートをパンチャーに渡してたような時代に比べてプログラマに対する設計能力の期待は超高まってるし、逆に設計(俗に言う詳細設計)からプログラムに落とす作業も、大したコストは掛からない。要するに、「決めた、プログラムしながら試験、できた」の工程に占める「プログラムしながら試験」のコストはかなり減ってるんではないだろうか。しかも、その「試験」には「決めた」に対する検証も含んでいる。というのが個人的な印象。
興味があるが、厳しいスケジュールが連続してて手を出しそびれているベンダーも多そう。「経営的戦略」と言えばそれまでだけど。
あとは・・・。ぱっと見では管理面の問題と仕様面の問題に分かれそうだが、管理面の方が大きそう。只でさえマネージメントの失敗(というか不在とも)でデスマーチに陥るのが定石なのに、それを改善せずにマネージメントリスクを負うマネはできない。「また単金が減らされたよ」とぼやく前にまずマネージメントの確立が先だろ、とエンジニアとしては言いたいです。
この問題は継続的に考えることにする。
*1:基本的には儲かることをすればよく、中長期戦略も含めて「本当に儲かるのか」が論点になる。日本人論になるとついていけないし、それが案外多いことに驚いた。