クローズアップ現代 ソフトウエア危機 〜誤作動相次ぐハイテク製品〜

クローズアップ現代 ソフトウエア危機 〜誤作動相次ぐハイテク製品〜」の感想を。

前半は先のJR自動改札機トラブルの件と、後半は携帯ソフトでウツになったSEを絡めて開発現場がヤバイって話。電気通信大学で講師をされてる西さんという方がゲスト。

内容はこの業界の皆さんなら「あ〜、はいはいw」とうなれる感じだったと思う。デスマーチ!?死の行進ですか!」みたいなwww。ネット上の体験談の方が面白いけどね。でも、ブラック企業ネタはあんまり…。携帯開発軍曹ネタの方が好きだったりします。

ただ、結論はあんまり気に入らなかった。

ソフトウェア業界がヤバイのは単純な人不足が原因じゃなく望む技術者像がいないのが原因だし、ハードウェア業界のカイゼンを見習って…って客先から定められた開発手順の要求に従わざるを得なかったり…それでも多重下請けの問題にも一言だけ触れてたけど、あと産学官連携にしても学はともかく行政の支援なんてロクなことがない。

んー、望まれる技術者像ってどんなんでしょうかねぇ。

複雑な要求を単純な処理に落とせる人…なんだろうけど、それをやる時間があったらソフトウェアなんてもう出来上がり!だし、「技術的な見解を示す」みたいに言っても技術的に不可能であることって客観的な証明が難しくて、結局はギリギリになって「やってみました。やっぱり出来ませんでした。」とかなる。しかも、不可能であると証明できない場合には属人的スキルに原因を見出されたりするから、技術者のプレッシャーはもう相当に酷いものです。幸か不幸か、実際に他の人ならササッと出来ちゃったりするし。この「可能と不可能の非対称性」がソフト業界のヤバサなんだろうか…等などと考えると、単純な人不足とは言えないでしょ?

ところで、700万行ってそんなに多いんでしょうか。腐ったソースなら1000行でも見たくないけどね。