生産性が期待より低い場合、プロジェクトには対数的に影響を与える。

という仮説。以下、考察メモ。


「ソフトウェアの生産性は人によって60倍も違う」というのは真実である。
このとき、「一般的な技術者」を1倍としていない点に注意せよ。


例えば、生産性が10単位/月の一般技術者が3名、1単位/月の初等技術者が1名いたとする。この場合に、100単位規模のプロジェクトに与える影響を考える。


プロジェクトメンバーが全て一般的技術者として計画した場合、
100単位 / (10単位/月) / 4名 = 2.5月
でプロジェクトは完了する計画となる。


ところが、実際にそのうち一名は初等技術者なので、2.5月で完了できる規模は、
2.5月 * (10単位/月 * 3名 + 1単位/月 * 1名) = 77.5単位
となり、22.5単位が残る。


22.5単位に対してプロジェクトメンバーが全て一般的技術者として再計画した場合、
22.5単位 / (10単位/月) / 4名 = 0.5625月
でプロジェクトは完了する再計画となる。


ところが、実際にそのうち一名は初等技術者なので、0.5625月で完了できる規模は、
0.5625月 * (10単位/月 * 3名 + 1単位/月 * 1名) = 17.4375単位
となり、5.0625単位が残る。


5.0625単位に対してプロジェクトメンバーが全て一般的技術者として再計画した場合…


さらに、一般的技術者は10単位だが、11単位として計画した場合の影響は…。

追記的にメモ

上の試算において、各技術者の生産性とシステム全体の規模の2点が事後決定的な要素となる。つまり不安定な見積り対象の勘所。